血液中の中性脂肪が高い値でも、アルコールは大丈夫ですか?

いいえ、アルコールは体に合わないと考えましょう


中性脂肪とは、体内の脂肪のことで、トリグリセライドといい、1分子のグリセリン(グリセロール)が3分子の脂肪酸を束ねる構造をしたものです。

血液中には (1)コレステロール (2)リン脂質 (3)中性脂肪(トリグリセライド) (4)遊離脂肪酸 の4種類の脂肪があります。

(1)と(2)は細胞膜やリポ蛋白の成分、あるいはホルモンや胆汁などの構成成分になります。

(3)と(4)はエネルギー源として使われるエネルギー脂質です。

皮下脂肪など通常の脂肪として蓄積されているのは、(3)中性脂肪(トリグリセライド)です。

脂質異常症には、3種類の状態があります。
◇コレステロールが高い(高コレステロール血症)
◇中性脂肪が高い(高トリグリセライド血症)(中性脂肪値150 mg/dL以上)
◇HDLコレステロールが低い(低HDLコレステロール血症)

高脂血症とは、脂質異常症のうち、「高コレステロール血症」もしくは「高トリグリセライド血症」のいずれか、または両方である状態です。

食事は、多品目で、偏らない食事をとることが基本ですが、高脂血症(脂質異常症)の食事療法では、日本人は脂肪の摂取量が比較的少ないので、体重の管理が最も重要になります。

1日のエネルギー量の目安は、糖尿病食と同じ程度のエネルギー量となります。

肥満があれば1日のエネルギー量を低めに設定して、標準体重に近づけ、その後は体重を維持することに心がけます。

中性脂肪の高い人も、エネルギー制限は必要で、種類に関係なくアルコールは禁酒です。

あるいは飲むことがあっても1合(180 mL)までとします。

血液は、水と油のうち“水”のほうです。

血液のなか、最も大きなリポ蛋白CM(カイロミクロン)は、食事性脂質の中性脂肪(食べた油)をリン脂質で“梱包”して運んでいます。

CM(カイロミクロン)が高い値であるなら、アルコールはCMのリン脂質を溶かしてしまいますので、禁酒しましょう。

また、血中中性脂肪が基準の150 mg/dL以上をはるかに超えて400 mg/dL以上の高脂血症の方も、アルコールは禁止です。

アルコールは体に合わないと考えましょう。

果物、砂糖、菓子類など糖質も、糖尿病に準じた制限が必要です。

アルコールが原因となる高脂血症もあります

アルコールなどが原因となる高脂血症があります。

空腹時の中性脂肪が600 mg/dL以上、ときには3,000~10,000 mg/dLにもなって、急性膵炎を引き起こす方があり、血液は1日中、牛乳やクリームのような真っ白に濁った状態が続くといいます。

これは、アルコールや糖尿病の悪化が誘因になることが多いということです。

体質的に、中性脂肪の合成が高く、合成された中性脂肪を、分解する酵素の働きが低下したり、利用できなくなったりした状態と考えられるそうです。

“悪玉”LDL-Cも細胞やホルモンをつくる中性脂肪を運び活躍


油性の脂肪を乗せたリポ蛋白は、大きく分けて次の3つのルートを運行しています。

  (1)肝臓でつくられた脂肪を全身の組織に配るルート
  (2)食物から吸収され、小腸でつくられた脂肪をエネルギー源として配るルート
  (3)体内で余ったコレステロールを回収するルート

(1)肝臓でつくられた脂肪を全身の組織に配るルート

肝臓でつくられたばかりの中性脂肪(トリグリセライド)や、コレステロールを多く含むリポ蛋白は、CM(カイロミクロン)の次に大きく、VLDL(超低比重リポ蛋白)と呼ばれています。

VLDLに包まれて乗っていた中性脂肪(トリグリセライド)が、末梢の毛細血管で分解されエネルギー源として使われると、比重が軽い脂肪は減り、IDL(中間比重リポ蛋白)を経て、最も小さいLDL(低比重リポ蛋白)となります。

末梢の細胞や肝細胞には、この小さくなったリポ蛋白を取り込む玄関口、LDL受容体があり、ここから取り込まれて、細胞やホルモンなどを構成する構造脂質となります。

LDL受容体が減って取り込みが悪いか、あるいはコレステロールが肝臓で過剰につくられると、血液中に、LDLが多く残ってしまい、高コレステロール血症となります。

そして、このLDLが血管壁に侵入すると、動脈硬化のもとになります。

そういうわけでLDLコレステロール(LDL-C)は“悪玉コレステロール”と呼ばれます。

(2)食物から吸収され、小腸でつくられた脂肪をエネルギー源として配るルート

食物中の油脂(トリグリセライド)は吸収されて、小腸で、トリグリセライドを85%以上含む脂肪を乗せた、リポ蛋白CM(カイロミクロン)がつくられます。

中性脂肪(トリグリセライド)が末梢の毛細血管で分解され、エネルギー源として使われると、カイロミクロンレムナントとなって、肝細胞に取り込まれて代謝されます。

レムナントも血液中に多くなると、やはり、動脈硬化を進めます。

中性脂肪値が低いとき“善玉”HDL-Cは動脈硬化を予防する

(3)体内で余ったコレステロールを回収するルート

体内で余った、利用されない脂肪を回収し再利用するため、肝臓で蛋白質が主体の物質がつくられ、これが血液中に分泌されると、ほかのリポ蛋白から、機能を請け負うアポ蛋白やリン脂質などが渡されて、成熟したHDL(高比重リポ蛋白)となります。

リポ蛋白HDLは、動脈硬化部分にたまったコレステロールを抜き取ったり、種々の組織などで余った脂肪や蛋白を受け取って肝臓へ戻したりする作用をしています。

HDLコレステロールが高いと動脈硬化に対しては予防的に働くため、“善玉コレステロール”と呼ばれています。

逆にHDLコレステロール40 mg/dL未満の「低HDLコレステロール血症」は動脈硬化を進めやすいので、広い範囲の高脂血症、つまり脂質異常症と診断されます。

さて、HDLコレステロール値と、中性脂肪(トリグリセライド)値の間には、シーソー現象が見られます。

つまり、中性脂肪値が低い方は“善玉”HDLコレステロール(HDL-C)が高いので問題ありません。

しかし、高トリグリセライド血症(中性脂肪が高値)の方はHDLコレステロール(HDL-C)が低く、動脈硬化を進める方向に働いてしまいます。

(まとめ)血液中の中性脂肪が高い値でも、アルコールは大丈夫ですか?

1. いいえ、アルコールは体に合わないと考えましょう

中性脂肪値が高い(150 mg/dL以上)脂質異常症を高トリグリセライド血症といいます。

日本人は脂肪の摂取量が比較的少ないので、体重の管理が最も重要になります。

糖尿病食と同じ程度のエネルギー量が目安で、アルコールは禁酒です。

2. アルコールが原因となる高脂血症もあります

中性脂肪が高くなり、急性膵炎を引き起こす場合、アルコールや糖尿病の悪化が誘因になることが多いということです。

体質的に中性脂肪の合成が高い上、合成された中性脂肪を分解する酵素の働きが低下しているなどと考えられています。

3. “悪玉”LDL-Cも細胞やホルモンをつくる中性脂肪を運び活躍

悪玉と呼ばれるLDLコレステロールですが、細胞やホルモンをつくる中性脂肪を運んでおり、活躍しています。

しかし、取り込みが悪かったり、肝臓で過剰につくられたりといったことがあると、血液中に多く残ります。

これが血管壁に侵入すると、動脈硬化のもとになります。

4. 中性脂肪値が低いとき“善玉”HDL-Cは動脈硬化を予防する

リポ蛋白HDLは、動脈硬化部分にたまったコレステロールを抜き取ったり、種々の組織などで余った脂肪や蛋白を受け取って肝臓へ戻したりする作用をしています。

HDLコレステロールが高いと動脈硬化に対しては予防的に働きます。

HDLコレステロール値と、中性脂肪(トリグリセライド)値の間には、シーソー現象が見られ、中性脂肪が高いとHDLコレステロールが低く、動脈硬化を進めます。

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