食事制限と体脂肪計の測定値に何か関係はありますか?

水を頻繁に飲んでいるなら、その体脂肪率は実際より低めかも


体組成計(体脂肪計)で体をチェックしている方も多くなりました。

自宅でお持ちの方、ジムやフィットネスクラブや市区町村のトレーニング施設などに行くたびに計測する方、測り方も定期的であったり毎日であったり、いろいろだと思います。

最近の体組成計は、医療機器レベルを目指すものも出ており、体脂肪率や筋肉量、筋線維の状態まで、高精度に分析できるというものもあります。

基本的には、水をたくさん飲んでいれば、筋肉が水分を多く含む傾向があるため、体脂肪率は低く出るものです。

販売するタニタやオムロンには正しい使い方のページがあり、測定する体の電気抵抗値は、電気が通る部分の水分量の影響を受けます、とあります。

運動前と運動後では、体水分や体温の状態が大きく変動しているので、運動してどれだけ体脂肪率が減っただろう、ということはできないそうです。

やっている方も多いと思いますが、運動した前後に測定するのは、意味がないことでした。

また、風邪をひいて熱を出ているときなども、体水分の状態がふだんとは異なるので、比較には利用できないそうです。

朝と夕でも、体内の水分が日内変動しますので、比較できにくいでしょう。

お風呂後や、食事後2時間以内は避け、同じ時間、同じ状態で計測を続けなければ体脂肪量の変化は分からないものなのです。

ところで、糖質だけを制限する糖質制限をしている方にはほとんど関係ありませんが、通常の食事制限をしている方は、何もしていない方よりも、水を、頻繁に、多量に、飲んでいるはずです。

食事制限にともない水分補給が多くなっていれば、実際の体脂肪率はもう少し高いかもしれません。

体脂肪チェックは意欲の向上だけでなく、特に高齢者では健康や生命にも関わる大切なことですので、利用している体組成計の特性には気をつけるようにしましょう。

また、体脂肪だけを気にするのではなく、体重、目視所見(鏡で見た感じ)、体の各箇所の測定データを総合することも大切です。

姿勢がよくなり、体の肉付きが少し違ってきたかもしれません。

目視での所見を残すことは大切ですので、これを機に、記録帳に所見欄を追加しましょう。

ふだん目にする体脂肪率は、統計的に推定されたものです

医療・研究用には2重(エネルギー)X線吸収測定法(DXA法、DEXA法; dual-energy X-ray absorptiometry)の、大きな機器が使われるのが主流で、2種類の波長の異なるX線を全身に照射して、その透過率の差から体組成を計測します。

この機器は、もとは骨密度を検査するもので骨粗鬆症の確定診断ができるゴールドスタンダードの方法でしたが、近年、体脂肪量や筋肉量も高い精度で測定できるということが判明し、現在では体脂肪率のゴールドスタンダードとして使われています。

家庭用の小さな体組成計は生体(電気)インピーダンス法に工夫が加えられて迅速に、非侵襲的に測定できます。

脂肪はほとんど電気を流さない性質がありますが、筋肉など電解質を多く含む組織は、電気を流す性質があり、家庭用の体組成計では、電気を通して判明した電気抵抗値と、予め入力された身長から筋肉組織の長さを割り出し、太さと長さを組み合わせることで筋肉量を計算しているそうです。

この筋肉量と測定した体重、さらに、入力された性別・年齢・身長などの情報と、上記DXA法 や水中体重法で計測した体脂肪率などの統計データから、脂肪量を推定しているようです。

体脂肪率やBMIだけでは、高齢者の肥満は分かりません


1972年から1994年まで、国民栄養の現状(現・国民健康・栄養調査)では、皮下脂肪厚(上腕背部と肩甲骨下部の和)が男性40mm以上、女性50mm以上とされていましたが、その後は肥満者(BMI ≧ 25kg/m2)と定義されて現在に至ります。

BMI=体重÷身長2 で表されます。

体脂肪率=体脂肪量÷体重×100 です。

ところが、体重 = 体脂肪量 + 除脂肪量(筋肉量や骨量、内臓などの総量) です。

加齢にともない、筋肉量や骨量が減ったとき、体重は減るわけですが、そうすると、体脂肪率は上がり、BMIは下がります。

高齢者の体脂肪率は、中年の体脂肪率よりも高くなるのですが、実際の高齢者の体脂肪量は中年以下、除脂肪量は中年未満です。

BMIは高齢者ほど低めに出てしまい、高齢者になるほど低栄養傾向(BMI≦20 kg/m2)の割合が増えることになり、一方で、肥満かもしれない方は隠れてしまいます。

高齢者にとって、体脂肪は体温を保ち、気温の変化から内臓を守るため重要な役割を果たします。

高めに出た体脂肪率によって減らす必要のない体脂肪量が減らされないよう、気をつけなければいけません。

また、低めに出たBMIによって、脳梗塞や関節障害、痛風や脂肪肝や膵炎などのリスクを見逃さないよう、より生活習慣に気をつけましょう。

そして何より、体脂肪だけでなく、除脂肪量を重要視する習慣をつけましょう。

適正な体脂肪量が、健康をつくります

高強度のトレーニングと過酷な食事制限は、中枢機能の調整に障害をもたらし、摂食障害や免疫抑制を引き起こす危険性が指摘されています。

特に女性のアスリートのホルモンの異常、骨組織の脆弱化、貧血、好中球(白血球)機能の抑制などが、体脂肪量の低下と関係しているデータが出されています。

男女問わずエストロゲンなど性ホルモンは血流に乗って全身でさまざまな働きをし、脳では記憶に関わることなどが分かってきていますが、免疫機能の維持にも重要な役割を果たしている可能性があります。

ところが体脂肪が激減すると、アンドロゲンは脂肪細胞でエストロゲンに変換されますが、変換される量が減ります。

この変換を指示するのは視床下部機能ですが、激しい運動と食事制限により、副腎皮質からストレスホルモン(コルチゾール)が出て、抑制されます。

さらに体脂肪の減少によるレプチンの低下が、視床下部機能の低下に関わっている可能性が近年指摘されています。

特に、脂質摂取が少ない方ほど、好中球機能が低下している可能性があることが分かっています。

脂質は過度に食事制限してはいけないと考えられます。

(まとめ)食事制限と体脂肪計の測定値に何か関係はありますか?

1. 水を頻繁に飲んでいるなら、その体脂肪率は実際より低めかも

水をたくさん飲んでいれば、筋肉が水分を多く含む傾向があるため、体脂肪率は低く出るものです。

食事制限をしている方は、水を、頻繁に、多量に、飲んでいるのではないでしょうか。

実際の体脂肪率はもう少し高いかもしれません。

2. ふだん目にする体脂肪率は、統計的に推定されたものです

医療・研究用にはDXA法の大きい機器が使われますが、家庭用の小さい体組成計は生体(電気)インピーダンス法に工夫が加えられて迅速に、非侵襲的に測定できます。

家庭用の体組成計では、電気を通して判明した電気抵抗値と、入力された性別・年齢・身長などの情報と、上記DXA法や水中体重法で計測した体脂肪率などの統計データから、脂肪量を推定しているようです。

3. 体脂肪率やBMIだけでは、高齢者の肥満は分かりません

体重 = 体脂肪量 + 除脂肪量(筋肉量や骨量、内臓などの総量) です。

加齢にともない、筋肉量や骨量が減ったとき、体脂肪率は上がり、BMIは下がります。

高めに出た体脂肪率によって減らす必要のない体脂肪量が減らされないよう、また、低めに出たBMIによって脳梗塞や脂肪肝などのリスクを見逃さないよう、より生活習慣に気をつけ、除脂肪量を重要視する習慣をつけましょう。

4. 適正な体脂肪量が、健康をつくります

高強度のトレーニングと過酷な食事制限は、中枢機能の調整に障害をもたらし、摂食障害や免疫抑制を引き起こす危険性が指摘されています。

特に、脂質摂取が少ない方ほど、好中球機能が低下している可能性があることが分かっています。

脂質は過度に食事制限してはいけません。

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糖質制限は、糖質が含まれる食材を何でも制限する訳ではなく、食べられるお肉もあれば、飲むこともできるお酒もあります。糖質が高い食材、低い食材の基本的な知識をつけていくことでストレスのない糖質制限を続けていくことができるでしょう。

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