お腹すかない食事制限って可能ですか?

体内でつくられる摂食抑制物質を増やす生活をすれば可能です


メタボリックシンドロームのメタボ(metabolism)とは、生物・生理学用語で、「代謝」です。

メタボは高カロリー食がもととなって起こってしまうと考えられます。

しかし実はマウスの実験で、コントロール食で飼育していても徐々に肥満体になり、血糖値も上昇することが分かっています。

これは、狭いカゴの中で飼われているため運動不足になり、エネルギー消費が少なかったことが原因だろうといわれています。

栄養学が学問として、世界で初めて成立したのは日本で、1914年に佐伯矩氏 がつくった「栄養研究所」をもとに1920年(大正9年)に内務省管轄「栄養研究所」ができ、以来、日本では、調査・集計・栄養所要量(現在の食事摂取基準)策定などが行われてきました。

50年前は日本には肥満が少なかったわけですが、データを現在と比較すると、日本人の摂取カロリーは、実は昔のほうが多かったことが分かります。

食事制限と適度な運動を併用すると、体脂肪だけ減らすことができます。

そこで、食事制限をするのですが、お腹がすいてしまうことが、挫折の大きな原因になります。

挫折せず健康にダイエットをするために、人間の体にもともと備わっている、摂食を正常に調節する機構をはたらかせ、体内でつくられる摂食抑制物質であるレプチン、インスリン、セロトニン、ドーパミンなどを増やす生活をしましょう。

満腹感・空腹感には血糖値のほか、胃壁や神経や脳も関係

食事を食べていると、ある時点で急に食欲が低下してそれ以上食べられなくなります。

この満腹感は、いくつかの要素が重なって起こります。

まず、胃が食べ物でいっぱいになり、胃壁が伸びると、その情報が副交感神経の最大のものである迷走神経を通って、脳に伝わります。

そして食事開始15分後頃から、摂取した糖類が分解・吸収されて血糖値が上昇すると、グルコースが脳を刺激して、満腹感が生まれます。

空腹感には、脳の要素がより大きく関わります。

血糖値が上昇しておらず、胃壁が伸びずに弛緩しており、さらに、視覚・聴覚・嗅覚を介した、食物に関連した刺激が加わって、空腹感、食欲が起こります。

何かに熱中しているとお腹がすかないのに、食べ物の匂いを嗅ぐと猛烈に食べたくなったこと、あるのではないでしょうか。

実際の五感ではなく、記憶や想念の五感が脳を刺激して空腹感を生みだすこともあります。

レプチンが、ある時点で効かなくなるのは脂質の摂り過ぎ


レプチンは、それまで単なるエネルギー貯蔵庫と考えられてきた脂肪細胞でつくられてホルモンとして血中に分泌される物質です。

レプチンは、脳に作用して、摂食を抑制して食べないようにさせ、同時に、蓄えたエネルギーの代謝を増やすようはたらきます。

レプチンが作用する部位は、「摂食情報を統合」する視床下部の弓状核と腹内側核と外側野、「摂食行動の修飾」をする中脳の腹側被蓋野や橋の背側縫線核などです。

レプチンの分泌量は、脂肪組織の量に比例するので、脂肪量が増えれば増えるほど、摂食が抑制され、あまり食べず、肥満にならずにすみそうなものですが、実際はちがいます。

肥満者の血中レプチン値は、高値を示します。

しかし、肥満者では、レプチンに対する感受性が低下しているのです(レプチン抵抗性)。

この、レプチンがある時点で効かなくなるレプチン抵抗性は、マウスの実験では、高脂肪食(摂取カロリーに占める脂質の割合が60%)で起こりました。

脂質消費量の多いアメリカでは、食事における脂質の割合が40%を超えているそうで、日本の基準で判断すると人口の70%以上が肥満者ということになるそうです。

レプチン抵抗性は、高脂肪食の摂取を止めれば、速やかに消失する、ということです。

脳の摂食中枢領域は広く、セロトニンもエストロゲンも活躍

食べる・食べない、どれくらい、と選択させる摂食調節には、脳のいろいろな機能が関係しています。

摂食行動は、視床下部の弓状核を中心として、大脳皮質から脊髄までの神経ネットワークによって制御されています。

神経ネットワークの中核には、摂食行動を促進する神経細胞と、摂食行動を抑制する神経細胞が存在しています。

摂食抑制物質には、小腸や肝臓からのグルコース、十二指腸からのコレシストキニン、脂肪組織からのレプチンなど、体の栄養状態を反映するものがあり、この神経ネットワークを介して、摂食行動の開始と終止、1日の摂食量、短・長期の体重変動を制御しています。

摂食抑制物質には、ほかにインスリン、セロトニン、ドーパミン、ヒスタミン、エストロゲン、それに脳内でつくられるペプチドなどがあり、すべて心身の影響下にある体内で合成されます。

セロトニンは、分泌量が低下すると、うつ状態になるほか、食べる方向へと向かわせます。

ドーパミンは報酬系で有名です。

ヒスタミンはアレルギー疾患の原因で、増えると体が食べない方向へ向きます。

エストロゲンは女性ホルモンですが、男性においても骨端閉鎖や脂質代謝に極めて重要な役割を担っていることが分かっており、脂肪細胞や脳で男性ホルモンから変換されてつくられます。

エストロゲンは脳において、摂食抑制のほか、記憶にも関わっており認知症治療にも使われますが、受容体の不具合やほかの病的状態との干渉関係で、体は危機を察知してエストロゲンを多くつくっても認知機能部分がはたらかないことがあることが分かっており、摂食抑制についてもそういったことがあるかもしれません。

食べる方向へ向かわせる摂食促進物質には、胃からのグレリン、脂肪組織から出される遊離脂肪酸、副腎皮質からのグルココルチコイドや、脳内でつくられるペプチドがあり、これらもすべて、心身の影響下にある体内で合成されます。

摂食促進物質には、ほかにノルアドレナリンがありますが、これは、PTSD患者が当該事象を想起するとき大量に分泌される、ストレスや記憶と関連する物質です。

運動などでストレスをよく解消するような生活をして摂食促進物質を減らし、リラックスし、元気に活動して摂食抑制物質を増やしましょう。

(まとめ)お腹すかない食事制限って可能ですか?

1. 体内でつくられる摂食抑制物質を増やす生活をすれば可能です

メタボは高カロリー食がもととなりますが、実験マウスはコントロール食で飼育していても、徐々に肥満体となり血糖値も上昇します。

食事制限と適度な運動を併用すると、体脂肪だけ減らすことができます。

摂食を正常に調節する機構をはたらかせ、体内でつくられる摂食抑制物質であるレプチン、インスリン、セロトニン、ドーパミンなどを増やす生活をしましょう。

2. 満腹感・空腹感には血糖値のほか、胃壁や神経や脳も関係

満腹感は、いくつかの要素が重なって起こります。

空腹感には、それに加え、脳の要素がより大きく関わります。

実際の五感でなく、記憶や想念の五感が脳を刺激し、空腹感を生みだすこともあります。

3. レプチンが、ある時点で効かなくなるのは脂質の摂り過ぎ

レプチンは、脂肪細胞でつくられる、摂食を抑制するホルモンです。

レプチンの分泌量は脂肪組織の量に比例するので、脂肪量が増えれば摂食が抑制されそうなものですが、実際はちがい、レプチンに対する感受性が低下しています(レプチン抵抗性)。

レプチン抵抗性は、高脂肪食の摂取を止めれば、速やかに消失します。

4.脳の摂食中枢領域は広く、セロトニンもエストロゲンも活躍

食べる・食べない、どれくらい、と選択させる摂食調節には、脳のいろいろな機能が関係しています。

食べるほうにはたらく摂食促進物質にノルアドレナリンがありますが、これは、PTSD患者が当該事象を想起するとき大量に分泌される、ストレスや記憶と関連する物質です。

さまざまな摂食抑制物質や摂食促進物質がありますが、すべて、心身の影響下にある体内で合成されます。

食べないほうにはたらく摂食抑制物質を増やす生活をすれば、そのとき同時に、食べるほうにはたらく摂食促進物質を、必要な分だけ最大に、減らすことになるはずですが、ある程度以上は1人1人ちがいます。

運動などでストレスをよく解消するような生活をして摂食促進物質を減らし、リラックスし、元気に活動して摂食抑制物質を増やしましょう。

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糖質制限は、糖質が含まれる食材を何でも制限する訳ではなく、食べられるお肉もあれば、飲むこともできるお酒もあります。糖質が高い食材、低い食材の基本的な知識をつけていくことでストレスのない糖質制限を続けていくことができるでしょう。

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