中性脂肪とはエステル結合した物質を意味しますか?

中性脂肪はグリセリンと脂肪酸がエステル結合したものです


健康診断などの結果で「中性脂肪」という言葉をよく耳にします。

中性脂肪とは主に、グリセリンの3つのヒドロキシ基すべてに油脂由来の脂肪酸がエステル結合をしたもので、正確には「トリグリセリド」(トリアシルグリセロール、グリセリン脂肪酸エステルのひとつ)といいます。

これは非常に安定した物質です。

ところが、グリセリンのもつ、3つのヒドロキシ基のうち、2つのヒドロキシ基に脂肪酸がエステル結合するとジグリセリドとなり、1つのヒドロキシ基とエステル結合するとモノグリセリドとなります。

これは、脂肪細胞にはわずかしかないのですが、しかし、水と油を混ぜ合わせる乳化剤の性質があり、工業的に食品添加物として利用されています。

グリセリン脂肪酸エステルのカテゴリーに入るものには、ステアリン酸モノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどがありますが、ポリグリセリン脂肪酸エステルやグリセリン酢酸脂肪酸エステルは、「食品衛生法第11条第3項の規定により人の健康を損なうおそれのないことが明らかであるものとして厚生労働大臣が定める物質」に定められています。

このように脂肪酸がエステル結合をしたものはいろいろとあります。

しかし、体内で「中性脂肪」といわれる物質は、このうちのトリグリセリドが9割以上を占めているため、健康診断結果の項目では「トリグリセリド」「TG」と表記されていることが多いのです。

トリグリセリドは、体を動かすエネルギー源として必要不可欠なものです。

しかしながら、過食や飲み過ぎが原因でトリグリセリドが体にたまっていくと、血中の中性脂肪値が高くなり脂質異常症を引き起こすおそれもあるため注意が必要です。

グリセリン脂肪酸エステルを含む食品は、摂取量に注意

食品添加物の「グリセリン脂肪酸エステル」には上記のようにいろいろな物質が含まれていますが、添加物として利用されている「グリセリン脂肪酸エステル」には、水や油のように本来であれば混ざらない性質をもつ素材を混ぜて乳化する作用があります。

乳脂肪などを均一に混ぜる効果があるため、添加物の乳化剤として、市販されている食品やサプリメントなどに多く含まれています。

ソーセージや生クリーム、アイスクリーム、お菓子類、マーガリンなどが代表的な食品です。

化学合成して生成している添加物ですが、副作用はないといわれており、健康被害やトラブルは確認されていないようです。

ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エステルは、厚生労働省により安全が確認されています。

ただ、品質表示にグリセリン脂肪酸エステルと表記されている食品は、もともと多くの油脂が使われておりカロリーも高い傾向があります。

グリセリン脂肪酸エステルを含む食品を多量摂取すると、高カロリーかつ高脂質であるため体内の中性脂肪が増加していくことも考えられます。

血液中の中性脂肪値の上昇にもつながるため、摂取量には注意が必要です。

脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります


脂肪酸には、大まかにいって、動物性の油脂から摂取する飽和脂肪酸と、植物や魚の油脂から摂取する不飽和脂肪酸があります。

飽和脂肪酸は、牛や豚などの「脂身」や鶏肉の「皮」の部分などに多く含まれています。

牛や豚や鶏などは、そもそも、人間より体温が高い動物です。

その動物の肉を食べた場合、その脂肪は、人間の体内で溶けることなく化学的に分解されにくくなり腸に残ってしまいがちということもいえます。

消化されても利用しにくく人間の体内で使われずに残ってしまった動物の脂肪が、糖質と一緒になって体内に蓄えられる中性脂肪の素となる飽和脂肪酸などともいわれています。

「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、飽和脂肪酸の目標量は7%E以下が望ましい、と書かれています。

ただし最近では飽和脂肪酸も本当に少なすぎるとよくないことがいわれることもありますので、少ないところでバランスをとるとよいのではないでしょうか。

一方で、植物や魚などは、人間より“体温”が低い生物です。

そのため、植物由来の油や、魚の脂肪を摂取しても、溶けて吸収されやすく、また体の外に排出されてもいきます。

体に不要に残ることがない脂肪が不飽和脂肪酸といわれています。

しかしながら、食べ過ぎてしまいエネルギーが余ってしまうと中性脂肪となり体内に蓄積されてしまいます。

中性脂肪を分解して体にためない生活習慣を

グリセリンと脂肪酸がエステル結合して生成された中性脂肪は、分解されて燃焼されます。

脂肪細胞の中にある中性脂肪は、ホルモン感受性リパーゼ(HSL)という酵素によって分解されます。

すると、脂肪酸とグリセリンに分解されて血液に流れていきます。

中性脂肪は、分解されている状態のときしか燃焼されません。

分解された血中の脂肪を燃焼させるには、「体を動かす」ことで効果が期待できます。

特に、ジョギングやスイミング、ウォーキングなどの有酸素運動を20分以上続けると血中の脂肪燃焼につながります。

また、空腹時のほうが、ホルモン感受性リパーゼが分泌されやすく、中性脂肪の分解作用を大きく促進させます。

人の体は、糖質を含む炭水化物などを食べて満腹を感じると、血糖値が上昇します。

上昇した血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されるのですが、インスリンは体脂肪の分解を抑制するといわれています。

ということは、お腹が空いている状態で、血糖値が低いときであれば、中性脂肪が燃えやすくなります。

食べ過ぎに注意し、適度な運動を取り入れて生活習慣を整えることが、中性脂肪を分解することにつながります。

(まとめ)中性脂肪とはエステル結合した物質を意味しますか?

1. 中性脂肪はグリセリンと脂肪酸がエステル結合したものです

中性脂肪とは主に、グリセリンの3つのヒドロキシ基すべてに油脂由来の脂肪酸がエステル結合をしたもので、正確には「トリグリセリド」(トリアシルグリセロール、グリセリン脂肪酸エステルのひとつ)といいます。

脂肪酸がエステル結合をしたものはいろいろとありますが、体内で「中性脂肪」といわれる物質はトリグリセリドが9割以上を占めているため、健康診断の項目では「トリグリセリド」「TG」と書かれています。

2. グリセリン脂肪酸エステルを含む食品は、摂取量に注意

食品添加物のグリセリン脂肪酸エステルは、水や油のように本来であれば混ざらない性質をもつ素材を、混ぜて乳化する作用があります。

乳脂肪などを含む食品やサプリメントなどに多く含まれています。

3. 脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります

脂肪酸には、大まかにいって、動物性の油脂から摂取する飽和脂肪酸と植物や魚の油脂から摂取する不飽和脂肪酸があります。

牛、豚、鶏などの肉を食べて人間の体内で残ってしまった動物の「脂肪」が、糖質と一緒になって、中性脂肪の素となりやすいともいわれています。

4. 中性脂肪を分解して体にためない生活習慣を

体内でグリセリンと脂肪酸がエステル結合して生成された中性脂肪、体脂肪は、分解されないと燃焼されません。

脂肪細胞内の中性脂肪は、ホルモン感受性リパーゼ(HSL)という酵素により分解、脂肪酸は血液を流れて20分以上の有酸素運動で効果的に燃焼します。

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