中性脂肪の検査は空腹時におこなうほうがいいですか?

中性脂肪の数値は空腹時に測るのが正解です


健康診断の前日「夕飯は早い時間に軽く」、当日は「朝食は抜いてくるように」と指示された経験があると思います。

食事をとってはいけない理由は、空腹時におこなった採血で血糖値や空腹時中性脂肪の値を計測することにあります。

中性脂肪の数値は、測定の直前に摂取した食事で値が大きく変わります。

体内の中性脂肪は、食後の後30分ほどで上昇を始め、4~6時間経過したときが最も高くなるといわれています。

そのため、食事の後と空腹時では、中性脂肪の値も大きく変化するのです。

正確な値を計測する場合は、1回の値ではなく数回の測定をおこなうと良いといえます。

中性脂肪は、過剰摂取した糖質が、エネルギーとして消費しきれない場合に肝臓で中性脂肪となり、体内に蓄積されていきます。

中性脂肪の値が高いと、臓器のまわりや血管内に脂肪が付着して血管の壁が厚くなり、血液がドロドロになるリスクが高まります。

すると、血管が損傷してしまい、高脂血症や脂質異常症、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞、狭心症など重篤な病気を引き起こすことにつながります。

食事の工夫や適度な運動など日ごろの生活習慣を整えることで値を下げることが可能です。

2種類の異なる性質を持つ中性脂肪が存在します

「中性脂肪」とひとくくりにされていますが、2種類の異なる性質のものが存在しており、測定することができます。

1つ目は、「外因性トリグリセリド」です。

食物から摂取した“脂肪”が腸で吸収され血液中に取り入れられたことを表す数値で、食後に瞬間的に上昇する中性脂肪になります。

2つ目は、「内因性トリグリセリド」です。

炭水化物などの“糖質”を過剰に摂取し、エネルギーとして消費しきれず余った糖が肝臓に取り込まれて蓄積されていく中性脂肪をみる数値です。

健康診断などで測定する中性脂肪値は、「内因性トリグリセリド」の数値です。

空腹時に計測すると食事による変動を受けず、潜在的に分泌されている中性脂肪を把握することが可能になります。

また、空腹時の血糖値の数値も、中性脂肪と深く関わりがあります。

空腹時にも血液中の糖が増加していれば、その糖の分だけ内臓脂肪になる確率が高くなり、中性脂肪の増加を招くといわれています。

内因性トリグリセリドが高いのであれば、ごはんや甘味類などの糖質類の摂取を控え、また、血糖値の乱高下を抑えることで食欲を落とし、過食を防ぐ意識が必要です。

中性脂肪の検査で注意するポイント


中性脂肪の検査は、12~16時間の絶食後、空腹時の朝に血液を採取しておこないます。

計測前日の脂肪、糖質、カロリー摂取量やアルコール摂取量が値に影響するため、なるべく条件を合わせて数回実施すると正確な検査が可能になるといわれています。

利尿剤や降圧剤などの薬を服用している場合は、数値が高めになることがあります。

医師に服用薬を伝えて、検査前の対応方法について指示に従いましょう。

また、中性脂肪の値は、年齢や性別によっても大きく変わります。

一般的に、年齢を重ねるごとに上昇していき、60代頃がピークになり、その後減少していくといわれています。

その原因はさまざまですが、代謝の低下やホルモンバランスの変化があげられます。

検査の値が正常値かどうかを判断するためには、さまざまな前提条件が絡むため簡単ではありません。

検査結果が気になる場合は、専門のクリニックを受診することをおすすめします。

空腹時中性脂肪値の数値が高いと危険な理由

空腹時中性脂肪の値が基準値を超えていると、さまざまな病気に発展していきます。

中性脂肪の正常値は年齢や性別で異なりますが、30~149 mg/dLが平均的な数値になります。

正常値を超えると、軽度、中等度、高度と分けて危険度が上がっていきます。

軽度高中性脂肪血症は、150~299 mg/dLの範囲で、中等度高中性脂肪血症は、300~749 mg/dLの範囲、750 mg/dL以上になると高度高中性脂肪血症です。

軽度であれば、食事や運動の工夫で改善が期待できるといわれています。

中等度になると、医師の指導のもと、食事や運動療法を取り入れながら、必要に応じて投薬をおこない、数値をコントロールします。

また、中性脂肪を蓄積する肝臓機能を平常化するためにアルコール制限や禁酒をしなければならないこともあります。

高度高中性脂肪血症の数値は、治療が必要となる明らかな異常値といえます。

高度高中性脂肪血症に長く罹ると、皮膚や腱に黄色腫(おうしょくしゅ)という斑や結節が形成されたり急性膵炎を併発したりと、命の危険が高い症状が引き起こされることもあります。

中性脂肪の値が高い原因は、遺伝も考えられますが、ほとんどのケースは過剰な食事や飲酒と運動不足といわれています。

中性脂肪と同時に、コレステロール値や血糖値も悪化していることが考えられるので、速やかに受診し、治療を開始する必要があります。

(まとめ)中性脂肪の検査は空腹時におこなうほうがいいですか?

1. 中性脂肪の数値は空腹時に測るのが正解です

中性脂肪の数値は、測定の直前に摂取した食事で値が大きく変わります。

体内の中性脂肪は、食後の後30分ほどで上昇を始め、4~6時間経過したときが最も高くなります。

そのため、空腹時に採血をおこなって中性脂肪を測定する必要があります。

2. 2種類の異なる性質を持つ中性脂肪が存在します

中性脂肪には、2種類のものが存在しています。

食後に瞬間的に上昇する「外因性トリグリセリド」と余分な糖が脂肪になって蓄積されていく「内因性トリグリセリド」です。

健康診断などの検査で測定する中性脂肪は、「内因性トリグリセリド」になります。

3. 中性脂肪の検査で注意するポイント

中性脂肪の検査は、12~16時間の絶食後、空腹時の朝に採血しておこないます。

計測前日の脂肪、糖質、カロリーやアルコール摂取量が中性脂肪値に影響するため、なるべく条件をそろえて数回実施すると、正確な検査が可能になるといわれています。

4. 空腹時中性脂肪値の数値が高いと危険な理由

空腹時中性脂肪の値が基準値を超えていると重篤な病気に発展していきます。

中性脂肪は、軽度、中等度、高度と分けて危険度が上がり、高度になると急性膵炎など命の危険がある症状を引き起こすこともあるため早急な治療が必要になります。

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