中性脂肪が原因で動脈硬化が起こりますか?

中性脂肪値が高いことは動脈硬化の原因の一つです


動脈硬化の原因は一つではありません。

危険因子が重なるにつれ、心臓事故は増えていく、といわれています。

特定の疾病に寄与する変化を起こしたり、進めたりする条件を「危険因子」と呼んでいますが、その中には「男性であること」「齢をとること」のように、自分ではどうにもならないものから、「高血圧」「脂質異常症」「喫煙」「肥満」「糖尿病」「ストレス」などのように、自分の意志次第でコントロールできるものもあります。

こうした危険因子を多く持つ人ほど、動脈硬化へ加速度的な変化がみられることがわかっています。

危険因子の中でも「高血圧」「脂質異常症」「喫煙」はとくに3大危険因子となっています。

米・マサチューセッツ州で行われた、危険因子と心臓病の関係を明らかにするための疫学調査では、総コレステロール値異常、高血圧、喫煙、耐糖能異常、心電図異常、と因子が加わるにつれて、心筋梗塞や狭心症など“心臓事故”の頻度が高くなっていたそうです。

「高血圧」の次に大きな危険因子と考えられているのは、血液中の脂肪が高い「脂質異常症」です。

脂肪分のうち、増えると動脈硬化を促すのは、総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、高中性脂肪(トリグリセライド)血症、Lp(a)、レムナントなどで、反対に減ると動脈硬化を進めるのはHDL(善玉)コレステロールです。

動脈硬化を促す脂肪を知ることが重要です

増えると動脈硬化を促す脂肪は、次の通りです。

総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、高中性脂肪(トリグリセライド)血症、Lp(a)、レムナント。

減ると動脈硬化を進める脂肪は、HDL(善玉)コレステロールです。

聞き慣れない名前の脂肪がどんなものかみていきましょう。

  • Lp(a)

    Lp(a)=リポタンパク(a)とは、 LDLを構成するアポタンパクB-100にアポタンパク(a)が結合したもので、LDLに似た物質といえます。

    動脈硬化の独立した危険因子ではあるけれども、個人差は大きいということです。

  • レムナント(RLP、レムナント様リポタンパク)

    レムナントとは、残余物、名残、面影などという意味の言葉です。

    この場合、血液中のリポタンパク(中性脂肪やコレステロールがタンパク質と結びついた複合体)がリポタンパクリパーゼ(LPL)により分解されて残った屑、残骸、分解後の形態です。

    レムナントを白血球の一種であるマクロファージが、酸化もしていないのに異物として取り込み、血管壁に沈着して動脈硬化を促進させます。

    中性脂肪が高値x善玉HLDコレステロール値が低い、というシーソー現象で動脈硬化を進めるパターンですが、糖尿病の人にこのレムナントの現象が強くみられるということです。

より詳細に、コレステロールの中身を知る必要が出てきました


脂質異常症は、血液中に脂質のコレステロールや中性脂肪のどちらか、もしくはその両方が増えすぎた状態です。

脂質異常症が問題視されるのは、動脈硬化を促進させ、血管病である『心筋梗塞』『脳梗塞』に結びつくからです。

ところが、総コレステロールの数値が高い人ほど長寿、という疫学調査が報告されたそうです。

これは正確には、「総コレステロール値が高くても、HDLコレステロール値が高く、レムナント(RLP)や小型LDLが少なければ問題はない」ということだろうといわれています。

小型LDLとは、LDLコレステロールの中でも超悪玉、中性脂肪が要因で増える粒子がより小さい小型LDLです。

血管壁より多く入り、酸化され、すると、レムナントと同様にマクロファージに取り込まれ、動脈硬化を促進させることになります。

これはつまり、より詳細に、コレステロールの中身を知る必要がある、ということです。

それから、総コレステロール値がそれほど高くなくても、小型LDLが多いと動脈硬化を進めてしまうということです。

小型LDLも、HDLコレステロールの数値が低い人に多くみられるそうです。

中性脂肪とコレステロールはいつも一緒に行動します

中性脂肪が高値だとHDLコレステロールは低値、そして動脈硬化を進めますが、そうなることには理由があります。

中性脂肪は体を動かすために必要な遊離脂肪酸をつくる材料で、コレステロールは血管をつくり、修復する材料です。

役割がちがう、それぞれに大切な物質ですが、中性脂肪とコレステロールは実はいつも一緒に行動します。

小腸から肝臓へ、水になじんで移動したいためにカイロミクロンというリポタンパク質に変化したように、肝臓から血管へも、必ず、リポタンパク質になるしかありません。

リポタンパク質は、中性脂肪・コレステロール・リン脂質・アポタンパク質の複合体であるので、必ず一緒に移動するのです。

肝臓でつくられるリポタンパク質はVLDL(Very Low Density Lipoprotein、非常に密度の低いリポタンパク質)と呼ばれています。

沢山の脂質やコレステロールの粒が含まれているので隙間が多いということだそうです。

カイロミクロンは、VLDLよりもさらに低密度だそうです。

肝臓から配達に行くVLDLに含まれている中性脂肪は、必要とされている部分で降ろされ、あるいは血管中で分解されて体を動かすための遊離脂肪酸になります。

すると、VLDLの中性脂肪の比率はどんどん下がります。

そして粒子が小さくなり、コレステロールが主体で「Very」のVが抜けた、「LDL」(悪玉コレステロール)になるそうです。

この「LDL」が、細胞膜の原料・コレステロールを配達に行き、コレステロールの比率が下がってリン脂質主体となったものが「HDL」(善玉コレステロール)です。

「HDL」は余剰コレステロールを回収してまわります。

血中LDLコレステロールを減らしたい場合、中性脂肪が必要とされる場面を減らすか、または細胞膜がよく作製される環境にすればよいわけです。

中性脂肪だけが必要とされ出掛けていく状態というと、エネルギーが余り、貯蔵しに行くときだと考えられます。

中性脂肪だけが必要とされるような状態ではなく、コレステロールまで使ってもらえる状態にするには、適度に体を動かすことが最適と思われます。

健康診断で脂質に軽微な異常があると出た方は、まずは糖質を制限する食事をし、そして、ほどよい(激しくない)運動を行いましょう。

既に蓄えている中性脂肪を減らすためには、一度、運動で使い切ることが必要になるでしょう。

そして、生活習慣の改善に向けて努力をしましょう。

(まとめ)中性脂肪が原因で動脈硬化が起こりますか?

1. 中性脂肪値が高いことは動脈硬化の原因の一つです

動脈硬化の原因は一つではなく、危険因子が重なるにつれ心臓事故は増えていく、といわれています。

危険因子には「男性であること」「齢をとること」のように、自分ではどうにもならないものから、「高血圧」「脂質異常症」「喫煙」「肥満」「糖尿病」「ストレス」などのように、自分の意志次第でコントロールできるものもあります。

「高血圧」の次に大きな危険因子と考えられているのは、血液中の脂肪が高い「脂質異常症」です。

2. 動脈硬化を促す脂肪を知ることが重要です

増えて動脈硬化を促す脂肪は、総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、高中性脂肪(トリグリセライド)血症、Lp(a)、レムナントといわれています。

減って動脈硬化を進める脂肪は、HDL(善玉)コレステロールです。

3. より詳細に、コレステロールの中身を知る必要が出てきました

脂質異常症が問題視されるのは、動脈硬化を促進させ、血管病である『心筋梗塞』『脳梗塞』に結びつくからです。

「総コレステロール値が高くても、HDLコレステロール値が高く、レムナント(RLP)や小型LDLが少なければ問題はない」といわれています。

つまり、より詳細にコレステロールの中身を知る必要がある、ということです。

4. 中性脂肪とコレステロールはいつも一緒に行動します

中性脂肪とコレステロールは役割がちがう、それぞれに大切な物質ですが、実はいつも一緒に行動します。

リポタンパク質は、中性脂肪・コレステロール・リン脂質・アポタンパク質の複合体であるので、必ず一緒に移動するのです。

健康診断で脂質に軽微な異常があると出た方は、まずは糖質を制限する食事をし、そして、ほどよい「運動」を行いましょう。

ダイエットのプロ・低糖質食のエキスパート「ライザップ管理栄養士チーム」が完全監修!美味しくて続けられる「RIZAPの低糖質フード」がおススメです!

糖質制限は、糖質が含まれる食材を何でも制限する訳ではなく、食べられるお肉もあれば、飲むこともできるお酒もあります。糖質が高い食材、低い食材の基本的な知識をつけていくことでストレスのない糖質制限を続けていくことができるでしょう。

詳しくはこちら

関連記事

ダイエット中でも選べるおいしい低糖質食事
ページ上部へ戻る