糖質制限中のたんぱく質の過剰摂取は腎臓に負担をかけるリスクが考えられます
糖質制限は、糖質以外の栄養素を十分に摂れるため、食事での満足感の高いダイエットといわれています。
食事療法などとしても用いられることがあり、健康維持のためにも効果的と考えられています。
しかし、たんぱく質の過剰摂取は腎臓への負担を増やすとされており、特に持病のある人は注意が必要となるでしょう。
また、糖質以外は何でも好きなだけ食べてよいという解釈で続けることも問題がありそうです。
糖質を制限したうえで、バランスの良い食事を取ることが大切になります。
目次
間違った糖質制限は高たんぱくによる腎臓への影響があるといわれています
糖質制限は、炭水化物などの糖質を控えるダイエット方法です。
糖質は体を動かすためのエネルギーとして働きますが、過剰摂取することで脂肪へと換わるリスクを持っています。
これを制限することで、脂肪を溜めないようにすること、そして脂肪を糖質の代わりのエネルギーとして使うことができるというものです。
糖質制限では、糖質以外の栄養素を摂ることができ、特にたんぱく質を摂ることは体を作るために必要とされています。
たんぱく質は分解されることでエネルギーとなったり、体の組織を作ったりするため、糖質制限中も大切な栄養素となります。
しかし、たんぱく質を分解することで尿素窒素やクレアチニンなどが発生して、腎臓を酷使することがあるといわれています。
尿素窒素やクレアチニンは、腎臓からしか排泄されないものであり、これらが増えると腎臓の負担が増えるそうです。
糖質以外は大丈夫だと安心してたんぱく質を摂り過ぎてしまうと、腎臓に影響を与えてしまうかもしれません。
腎臓病の人の糖質制限食は慎重になる必要があります
糖質制限の食事は、一般的なダイエットや健康のため以外に、病気の食事療法などにも使われています。
糖尿病の食事療法としても用いられることがありますが、その際には腎臓への影響を考えながら慎重に実施されることになります。
糖尿病では高たんぱく食を行うことがありますが、腎臓の病気ではたんぱく質の制限を行うことがあります。
つまり、糖質制限ダイエットや糖尿病の高たんぱく食は、腎臓の病気の食事内容とは反対のことを行っているということです。
そのため、腎臓の病気を持っている場合には、糖質制限で高たんぱくな食事になることを避けなければいけないこともあるようです。
ただし、腎臓のためには全く糖質制限を行ってはいけないということではなく、穏やかな制限であれば定期的な検査とともに行うことができると考える意見もあります。
また、たんぱく質を過剰に制限することも、体が体内にあるたんぱく質を分解し始めて、腎臓に負担をかけることにもなりかねません。
持病がある人は自己判断の糖質制限は避けましょう
糖質制限は、糖質以外の栄養素への心配は全くしなくてもよいと考えられがちですが、そうではありません。
糖質制限を行っている時には、たんぱく質をエネルギーとして使うことになるため、たんぱく質を摂ることは大切ですが、その過剰摂取は腎臓への負担を高める恐れもあります。
そのため、適度な糖質制限とバランスの良い栄養の摂取を心がけて、過剰な食事制限にならないようにすることが大切です。
特に腎臓に持病を持っている場合に、勝手な自己判断で食事制限を行うと腎臓への負担を増やしてしまう危険があります。
また、だからといってたんぱく質を全く摂らないこともできません。
持病のある人も糖質制限を行うことはできますが、素人の判断で行わず指導を受けて正しい方法を知ることが必要となるでしょう。
さらに、腎臓の病気では糖質やたんぱく質以外にも、水分の摂取やトータルの摂取エネルギー量などを制限されることもあります。
(まとめ)糖質制限で腎臓への影響は?
糖質制限は糖質以外の栄養素を十分に摂ることができるダイエット、健康法とされています。
しかし、糖質以外の栄養素の摂りすぎが腎臓への負担につながることがあり、注意することも必要です。
糖質制限中は糖質以外のものならばいくらでも食べても良いというのは間違いですので、バランスのよい食事を心がけましょう。
糖質制限では糖質のみを制限してほかの栄養素を十分に摂ります。
しかし、たんぱく質を過剰に摂り過ぎてしまうと腎臓のみで排泄できる成分が増えて、腎臓の負担が増える可能性があります。
糖質制限はダイエットだけでなく食事療法としても用いられていますが、腎臓の食事療法には糖が少なく高たんぱくになる食事は勧められません。
しかし、穏やかな制限方法であれば行えるという考えもあります。
腎臓に病気を持っている人が糖質制限を行う時には、過剰な栄養素の制限や摂取をしてはいけないとされています。
そのため、自己判断による食事の制限を行うのではなく、指導を受けて正しい方法を知ることが必要です。